2003年 イタリアくるま事情

イタリアは世界有数の自動車生産国です。それもFIAT 1社が、アルファロメオ、ランチア、アウトビアンキやマセラッティーなどイタリアの自動車メーカーを傘下におさめ、牛耳っている、まるでゴッドファーザーのいるような国なのです。そんな国ですからイタリアの道路はさぞかしイタ車であふれていると勝手に思いこんでいたのですが...。

ミラノの街で見かけた救急車。多分FIAT製。手前の街灯がいい感じ。



ミラノからヴェネツィアへ向かうアウトストラーダA4号線。こういった平野部はほとんど道は真っ直ぐに造ってある。ヘッドライトを全車点灯しているのがわかりますか。

A4ではバスの一番後ろの席に座っていたので暇つぶしに、バスを抜いて行く車達を20分ほどカウントしてみたが一番多かったのがなんとベンツCクラス16台。2番目もまさかのVWゴルフ15台。3番目になってやっとFIATプント14台が入った。いったいどうなってるんだイタリア車!ドイツ車パレードは続き、オペル8台フォード8台アウディ8台BMW3台。まさか今日のA4はドイツからの観光客に占拠されている訳では?
他のイタリア車ではアルファロメオ10台(どうしたミラノの紋章)、FIATムルティプラ5台アウトビアンキ3台ウーノ1台。なお、日本車を見るのは希で、この30分間に見た日本車はシビック1台マツダ・デミオが同じく1台という寂しいもの。あ、そうそう、フェラーリも1台しか見なっかた。きっとお金持ちの皆さんは暖かい処へ移動でもしてしまったのだろう。

ヴェネツィアの巨大立体駐車場。車はここへ置いて後は水上バスか、水上タクシーに乗り換え。



ヴェネツィアからボローニャに向かう途中に寄ったSAにあったドライブインオートグリルっていうんですが、トイレはなんと有料。0.5ユーロ。



フィレンツェの街の中を走るトラム(乗り合いバス)もっと小さいトラムも走っていたが撮りそこねた。



フィレンツェ旧市街区と新市街区の境はいつも大渋滞救急車まで巻き込まれていた。ちなみに旧市街区は一般車進入禁止。



テレパスと言っているが、イタリア版ETC。10年前から運用しているとのこと。イタリアはこの手のものは早いのだ。



シエナの駐車場で見かけたキャンピング・トレーラー専用サイト。この手のものに関しては欧米は日本より100年くらい進んでいる!



シエナの街の中で見かけたFIAT製のタクシー、まるで金魚鉢を伏せた様な車だ。あとで名前が判明。FIATムルティプラ(マルチパーパスという意味)というそうだ。
(2003/4から日本でも発売)全長は4mそこそこなのに、車幅は1.8mオーバーの6人乗り。そうそう、イタリアではタクシーは白がほとんど。



なんと、今だに使われているオート三輪車!しかも新しい。狭い街にはぴったり鴨。



どう見てもスズキワゴンR。たまに見かけたが、オペルのマークをつけているのもあった。

アウトストラーダA1 ベトレからローマまでの約1時間の間にバスを抜いて行った乗用車をなるべく詳しくリストアップしてみた。

メーカー 車種 台数 メーカー 車種 台数
VW ゴルフ 24 FIAT プント 20
VW ポロ 10 FIAT ティーポ
VW ミニバン FIAT ウーノ
VW パサート FIAT ムルティプラ
BENZ ALFAROMEO 156 10
BENZ ALFAROMEO 145 11
BENZ 14 ALFAROMEO 137
BENZ LANTIA イプシロン
BENZ ミニバン
OPEL コルサ プジョー 206 12
OPEL ザフィーラ プジョー 306
OPEL アストラ シトロエン
OPEL ティグラ ルノー クリオ
AUDI 15 ルノー メガーヌ
BMW セアト
BMW ローバー ミニ
BMW 10 ローバー ランドローバー
ポルシェ 911 ボルボ
FORD モンデオ 12 トヨタ ヤリス
スマート トヨタ ファンカーゴ
ジープ チェロキー トヨタ ラブ4
本田 シビック トヨタ イプサム
スズキ 日産 マイクラ
イスズ トルーパー マツダ
スバル 三菱
ドイツ車122台に対し、イタリア車58台ということで、アウトストラーダは完全にドイツ車に占拠されていることがわかった。なお、日本車は全部合わせて16台と惨敗。スバル車0は寂しかったが、この6日間の旅行中ミラノでBGを1台、A4でアウトバックを1台見かけただけであった。
フランスもそうだが、ヨーロッパの自動車生産国は輸入車の制限をしている国が多いとか。しかし、この状況はいったいなんなんだろう?一説によると自国の車を1000台買ってくれた国には、1000台の輸入を許すとか聞いたが、島国日本と大陸ドイツの違いなのか、それともドイツでイタリア車がバカ売れしているのか?

シエナからローマに向かう途中にあったSA、
オートグリルがなんと道路をまたいで造ってある。

添乗員のOさんの話ではイタリアのドライバーは皆、運転は上手でほとんどがマニュアル車とのこと。ただ自信過剰の傾向にありアクセルは踏み込みがちのようだ。ちなみにアウトストラーダの制限時速は130km/h。(排気量1100cc以上の乗用車、1100cc以下の乗用車は100km/h)
そんなイタリア人ドライバーに「スピードの出し過ぎでは?」と聞くと、「スペイン人よりまし」と答えがくる。次にスペイン人のドライバーに同じ質問をすると「ポルトガル人よりまし」、そしてポルトガル人は「イタリア人よりまし」と答えが返ってくるという笑い話があるそうだ。どちらにせよラテン系の皆さんは血の気が多いようだ。
ギリシャと比べると車は比較的新しく、綺麗に乗っているほうだ(日本は異常に新しく、綺麗すぎ)。しかし街中ではおなじみの、どうやって停めたのかわからないビッシリ詰めこんだ路上駐車はごく普通の光景。「バンパーは車を押す為にある

ローマのとある街角。ここもドイツ車が多かった。



コロッセオの通りにあった街灯。プレステGT2の冒頭にこんなのありましたよね。

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