2008年 長岡宮跡・勝竜寺城


京都府・長岡京市にある勝竜寺城。本物は山崎の合戦で焼失、その後一度修復はあったが廃城となり
いまある城や塀などは最近建てられたもの。


2008年10月20日から21日にかけて再び京都へ。今回は京都府・向日市及び長岡京市にある長岡宮跡と勝竜寺城を訪れた。どちらもレアな史跡なので訪れる人はあまりいない。しかし、どちらも日本史の1ページに登場する遺跡・遺構でもある。

長 岡 京

 日本の歴史が平城京から平安京に移る西暦784年から794年まで都がおかれたのがこの長岡京であることは、あまり知られていない。既存仏教勢力や貴族勢力から距離を置くための遷都であったとされるが、わずか10年で再遷都となった理由については諸説があり、はっきりしていないが、Wikipediaによると
などが再遷都の理由とされている。

長 岡 宮 跡

長岡京の中心だった場所が長岡宮だが、現在その宮殿跡が向日市の住宅街のど真ん中に残されている。
場所は非常にわかりずらいもので、車を停める場所も無い。写真は長岡宮の閤門(こうもん)跡。



大極殿のあった場所は現在公園となっている。



大極殿跡にはなんと市道が横切っている。



そして避難場所や児童公園にもなっている。



これは後宮跡。天皇が大極殿に出る前に身支度をととのえた宮殿の跡。



上記のとおり駐車場など無いので車は公園入り口の狭いスペースに停めた。
なお、今回の京都はサンバーで行ったが、狭い場所に行くにはこれに限る。燃費は15.13km/Lであった。

勝 竜 寺 城

1339年(暦応2年)、をうかがう南朝方に対抗するため、北朝方の細川頼春が築いた城。西に西国街道、東に久我畷、南に淀川の水運をうかがう要地であるため、そののちも各勢力の争奪の舞台となる。戦国時代には和泉細川氏細川元常、続いて三好氏重臣岩成友通が城主となる。
1571年(元亀2年)、山城国西岡一帯を織田信長より与えられ、城主となった細川藤孝(幽斎、元常の養子)は二重の堀を持つ堅固な城に改修。近年の発掘で多聞櫓などの遺構も確認されている。1582年(天正10年)、山崎の合戦では、細川家の縁戚でもあった明智光秀の拠点となったが落城。その後、淀城の築城に石材が使用されるなどして荒廃する。
江戸期に入って1633年(寛永10年)、永井直清が封ぜられ(山城長岡藩)、修築をおこなうが、1649年(慶安2年)、摂津国高槻に転封されると同時に廃城となった。
(Wikipediaより抜粋)

残念なことにこの日は休館日(毎週火曜日)のため、内部に入ることは出来なかった。



天守(といっていいのか?)及び大手門?が再現されている。



堀や塀も当時のように再構築されている。なお、手前に「長岡京ガラシャ祭」の旗が立てられているが、ガラシャとはこの勝竜寺城に居住した細川忠興の妻で明智光秀の三女 明智珠(あけち たま、後のガラシャ)のこと。ちなみに結婚を仲介(命令?)したのは織田信長。細川ガラシャについてはOMAKEで記す。



城のまわりはマンションや住宅で囲まれている。天守?の左側に見える土塁から向こうは公園となっており、「ガラシャおもかげの水」と名付けられた水道施設がある。(火曜日は飲めない!)



塀の上にたなびいているのは明智家、細川家の家紋入りの旗。二本線のものは不明。



城の北側。



かめ達が気持ちよさそうに日光浴。

OMAKE

細川ガラシャについて

細川ガラシャとは戦国大名・細川忠興の妻珠(たま)のこと。信長を本能寺で倒した明智光秀の三女。忠興が九州遠征中にキリスト教徒に改宗、そのときの洗礼名がガラシャである。関ヶ原の合戦直前、忠興は家康に従い東北地方制圧のため関東にいたが、大阪屋敷にいたガラシャは、人質にとろうとする石田三成の軍勢に囲まれたが、キリスト教徒は自殺が出来ないため家老小笠原秀清に胸を槍で貫かせて壮絶な最後をとげる。
この話が宣教師によりヨーロッパに伝わるとガラシャは殉教者となり、ガラシャをモデルにした戯曲「気丈な貴婦人」が作られた。その戯曲の中でのガラシャは、夫である野蛮な君主の非道に耐えながらも信仰を貫き、最後は命を落として暴君を改心さるという解釈になっている。この戯曲はオーストリア・ハプスブルク家の姫君達に特に好まれたとされ、彼女達は政治的な理由で他国に嫁がされるガラシャを自分達の身の上に重ね、それでも自らの信仰を貫いた気高さに感銘を受けたと言う。エレオノーレ・マグダレーナマリア・テレジアマリー・アントワネットエリーザベトなどの生き方にも尊敬と感銘を受け深く影響を与えたと言われる
(Wikipediaより抜粋)
余談になるが第79代内閣総理大臣だった細川護煕氏とは血はつながっていない。血を受け継いでいるのは政治評論家の細川隆元氏とその甥の細川隆一郎氏。

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