カンボジア  く る ま 事 情 2014

2014/11/20~11/24 カンボジア王国・シェムリアップにて

シェムリアップ市内を流れるシェムリアップ川にかかる橋を渡る通勤バイクですが、交通違反が3つ隠れているのが解りますか?

(答えは12枚目にあります)


プロローグ

カンボジアは、つい20年位前まで内戦状態にあった国です。しかも知識人がポルポトに虐殺されたりしたので、産業や経済の発展が遅れに遅れてしまい、鉄道無し、高速道路無し、自動車は全て輸入車という状況です。
アンコールワットをはじめとする、クメール時代の遺跡が世界遺産に登録されたこともあり、観光産業が右肩上がりで発展、やっとバイクや中古の自動車が購入できるようなレベルになったばかりです。
交通に関する法律も未整備状態で、定員オーバーは当たり前として、逆走や無免許運転など日常の光景です。違反を取り締まる警察も東南アジアではお馴染みの”袖の下”で、大抵は見逃しているようです。

街で見かけたくるま達

宿泊したホテルの窓から駐車場を見る。左からRAV4、レクサス、プリウス。ん?レクサスにナンバーが無い。



国道6号線。カンボジアは右側通行のはずだが、バイクはお構いなしに好きな方向へ走っている。
なお、プリウスの両側に駐車しているのは韓国のコンパクトカー。



ホテル玄関に駐まっていたレクサスLX570だが・・・



NATIONAL ASSEMBLY とは、(カンボジア)国民議会という意味!つまり公用車。



トヨタRAV4。カンボジアではSUVが人気のようだ。



国道6号線の一部が舗装工事中だったが、現地ガイドさんは「外国のお偉いさんに見せるための工事」
「他に工事が必要な道路はたくさんあるのに」とクレームをつけていた。



写真が小さくて申し訳ないがTOTALオイルの値段はハイオクが5050リエル(約147円)、
レギュラーが4850リエル(約141円)ディーゼルが4600リエル(約134円)と表示されていた。
日本と単純比較すれば安いのだが、現地の人にとっては、かなりの値段と思われる。



こちらはTELAオイル。ハイオクが137円、レギュラーが131円、ディーゼルがなんと116円という値段!
店によってかなり違うのもカンボジアの特徴か。



ちなみに、大方の現地の方は道ばたでペットボトルで売っているガソリンを使用するらしい。
品質は不明・・・



すれ違ったトラックの屋根上には人がすずなり・・・・曲芸か




おいおい・・・



ここで、トップ画像の違反箇所を発表します。

1、定員違反

2、ヘルメット非着用

3、逆走 (カンボジアは右側通行)



我々を運んでくれたツアーバス。かなり年期の入ったヒュンダイ製。



韓国人と思われるツアー客を運んでいたヒュンダイ製バス。こっちの方が新しそう。



バスが追い越したもの

1、欧米人の乗ったツクツク



2、牛




3、そしてブタ



2階建てバスだが、三菱製・・・?



MB140Dという韓国製のマイクロバスなのだが、ベンツマークが・・・?



このマークが正しい。製造したのは韓国、サンヨン自動車。
ちなみにベンツとは技術提携しただけ。



中国製の電気自動車



アンコールトム、南大門にて。2009年には同じ場所で5人乗りバイクに遭遇した。
http://chiaki-k.justhpbs.jp/090415angcar.htm

エピローグ

2009年の現地ガイド、Sさんの話では、運転免許制度もあることはあるが、教習所を出るのに50ドル位かかってしまうので、無免許運転が蔓延しているとのこと。また、バイクについては無免許運転もOK、飲酒運転もザラという状態。さらに、車やバイクのナンバープレートも、取得すると税金がかかるという理由から、ナンバーの無い車やバイクが平気で町中を走り回っている始末。
これらを取り締まるはずの警察官も給料が月20ドル程度では、まじめに取り締まる気にならず、もし取り締まったとしても東南アジアお得意の”袖の下”を要求して無罪放免というのが常識のよう。
町中でレクサス、ランクル、ベンツなどの高級車を多く見かけたが、Sさんによるとせっせと副業や裏家業で稼いでいる人間が乗っているとのことで、貧富の格差は年々激しくなっているそうだ。
問題は山積しているが、ともあれカンボジアの皆さんはやっと訪れた平和を享受しているように見受けられた。アンコールワットやアンコール・トムではビニールシートを広げてピクニックを楽しむ家族連れや、結婚式に配るウェディングドレス写真を撮影する人達をたくさん目撃した。

2015年01月12日 chiaki-k 記す


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