NEWスイフトRS 試乗レポート

2017年3月11日。奇しくも東日本大震災が発生した日に、ひょんなことからNEWスイフトに試乗する機会を得た。試乗車はスイフトRS・2WDモデルで、市内の好きな所を走って良いと言われ、市街地、山道、高速道路の無料区間を走行、ついでに家の駐車場にも駐めてトランクなど入れてみた。その結果、スズキのHPやWEBの試乗記ではわからなかったことが見えてきたので、さっそくレポートしてみます。


フロントマスクはこんな感じ。これといった特徴は無い。これで精一杯、といった印象を受けてしまうのは私だけだろうか。
なお、LEDライトはRS系などに標準装備。ちなみにトヨタ・ビッツは約9万円のメーカーオプションなので、これは良い。



リアはこんな感じで、ちょっとVWポロ似。トランクの開口位置が前のモデルより下げられたのがGOOD。



メーター廻りだが、真ん中にある、まるでスマホの画面を見るようなマルチインジケータが目立つ。
スピード&タコメータのリングが赤いのが気になるが、インジケータ上部の運転状況を示す
レッド→ブルー→グリーンに変わる照明は面白い。



ハンドルやハンドル廻りはこんな感じで、スイッチやボタンでごちゃごちゃ。
取説を3回くらい熟読しないと覚えきれない。まるで一昔前のアメ車のようだ。



タイヤはDUNLOP WINTER MAXX 185/55R16 のスタッドレスを履いていた。



RSのエンジンは1242cc、ノンターボの直4だが、圧縮比は12.5と高い。エンジンコントロール技術が進んだので
レギュラーガスでOK。パワーは91PS/6000rpmとたいしたことは無いが、車重が870kgしか無いので
これで充分。ただ、燃費は22.6km/Lとハイブリッドモデルと比較すると悪いのだが、まあこんなものだろう。
ちなみにインジケータには燃費14.5km/Lと表示されていた。



トランクは車の全長を考えれば意外と大きく、70Lのスーツケースがすんなりと横置きできた。



そこで、上にもう一つ60Lのスーツケースを重ねてみたが・・・



残念ながらバックドアが閉まらなかった。



苦肉の策として1/3分割可倒の後部座席を倒して斜めに積んでみた。まあ、このへんがコンパクトカーの限界かも知れない。

ま と め

NEWスイフトの全長は3840mm、これは他のライバル車と比べて最も短い。ちなみに日産ノートは4100mm、マツダ・デミオは4060mm、ホンダ・フィットは3955mm、トヨタ・ビッツは3945mmとなっている。
写真は取り損ねたが、後部座席に座ってみたら膝が見事にシートバックに当たった。身長180cmということもあるが、軽自動車だって最近のハイトワゴンは当たらないのになんとも惜しい。多分短い全長なのにトランクを大きく取り過ぎたツケがこのへんに回ったものと思われる。
それからRSというスポーツを意識したモデルということなのだろうが、足が硬すぎる。舗装の良い高速道路などでは路面に吸い付くような素晴らしい走りなのだが、一旦下道に降りるとまるで舗装のあら探しをするテストカーになってしまう。185/55R16というハードタイヤ、軽い車重、短いホイルベースなどが原因なのかも知れないが、自動車評論家の皆さんも異口同音に指摘するとおり、これでは一部のスポーツマニアにしか支持されないモデルとなりかねない。まあ、RSバッジの付かないモデルは、そんなことは無いことを信じたい。
昔、EP71(スターレット)Ri という車を所有したことがある。ネット82PSの非力なエンジンをカバーする730kgという軽い車体が特徴のモデルだったが、まさに軽さは武器だ! を地で行った車だった。軽快な走りと引き替えに、堅い足回り、子供専用の後部座席、おまけ程度のトランクスペースなどを”装備”したモデルだったが、このスイフトRSというモデルは、まさにそれを彷彿とさせてくれる。
独断と偏見で結論ずけると、このスイフトRSというモデルに似合うのは、高速道路を走る機会が多い、小さい子供さんをお持ちの、車好きな方か、昔は山道を走り回ったことのある中高年の方のような気がしてならない。

2017/03/11 chiaki-k 記す      


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