Cervo SR (DBA-HG21S)

2009/08/31〜2019/07/22

セルボSRについて

2009.8/31 千曲川さくら咲く小道公園にて撮影


2009年8月31日、オペル・ヴィータに替わって新車を購入、その名はスズキ・セルボSR。なおCervoとはイタリア語で牡鹿、SRとはスポーティ&リファインドのこと。カラーはルナグレー・パールメタリック(SR専用)、冬場の使用を考慮して4WDをチョイスする。

セルボ購入まで

2008年3月に、9年乗り続けたオペル・ヴィータのエンジンがおかしくなったのは別のページに記載したが、2009年になってからいよいよ不調になり次期車の選択に入った。おくさんの希望は軽自動車(新車or中古車を問わず)ということになり候補をネットからピックアップする。2009年5月までに絞られた車種は以下のとおり。
1.ダイハツ・ソニカRSリミテッド
2.スズキ・セルボSR
3.三菱・アイ・T
日本の軽自動車の進歩は目覚ましく、普通車と比較して劣るのは車幅くらい。ひょっとしたらレガシィに替わって未来のファーストカーになる可能性もあり、グレードはいずれもトップモデルとした。理由は高速道路も普通車並に走れ、内装も普通車に負けないことである。車種タイプについては、主流のトールボーイタイプ(ワゴンRなど)は道路にあふれており面白くないのでセダンタイプとした。
最初は中古車を探してみたが、なかなか希望に合うものが見つからず、近似するものはバカ高いので途中から新車にスイッチする。ところが7月になりダイハツのサイトを見ると突然ソニカが消えてしまった。三菱アイはスタイルがちょっと行き過ぎかなと感じたのと、ランサーターボ時代のディーラーの対応の悪さがネックとなりボツ、結局残ったのはセルボとなった。
2009年7月、市内にあるスズキディーラーに赴き店長と交渉に入る。いつもの通り車種は1本、いつものとおり試乗を申し込む。約1週間後、SRで無かったのが少し不満だったが白いGリミテッドを1時間ほど単独試乗、ハンドルのクイックさ、適度のパワー、車内のサイズと装備、乗り心地や静粛性などを確認、購入を決定する。
試乗後、価格について交渉するが、ほぼ予想に近い数字を出してくれたので、一発で購入を決定する。納車はお盆前ということであったが、これが遅れに遅れ、8月31日になってしまった。店長の話によると製造工場のストックヤードで突風災害が発生、多くの新車が傷んでしまい、作り直す等製造日程が狂ってしまったのが原因とのこと。納車が遅くなったお詫びに燃料を満タンにしてくれた。

セルボの歴史

あの軽のF1と呼ばれたフロンテクーペの製造中止から数年を経て1977年に初代のセルボが誕生する。初代セルボはフロンテクーペをベースとし、女性向けに扱いやすくしたRR車であったが、2代目からはアルトのコンポーネンツを使用したオーソドックスなFF車にチェンジする。1990年、4代目からはセルボ・モードという名で登場、SR-Fourなどというスポーツモデルも存在したが1998年で生産を終了する。
2006年、MRワゴンの姉妹車として5代目セルボは復活する。2007年10月、トップモデルとなるDI(気筒内直接噴射式エンジン)+ターボ+7速マニュアルモード付きCVTのSRが登場、細かな燃料コントロールにより64psでありながら23km/L(FFモデル)というセルボシリーズ中最良の燃費が話題となる。2009年5月マイナーチェンジを行い現在に至る。
セルボは軽自動車のスペシャルティカー部門のパイオニアである。前述したとおり、つい最近まで最大のライバル、ダイハツにソニカというスペシャルティカーが存在したのだが、車種整理のためかカタログから落ちてしまったので目下この手の車はセルボと三菱アイの2車種となってしまった。

セルボSRのスペック

全長3395mm、全幅1475mm、全高1545mm、重量870kg(4WD)、ホイールベースは2360mmで最小回転半径は4.4m。最大の魅力であるエンジンは気筒内直接噴射式水冷直列DOHC3気筒過給器付きで、排気量は658cc、パワーは64ps/6500rpm、トルクは10.5kg/3500rpmと強力である。ちなみにトヨタヴィッツに搭載される1KR-FEエンジンのトルクは9.6kg/3600rpm。

インプレ

9月6日、佐久→野辺山→富士見→入笠山→諏訪→松本→佐久と一般道及び山岳道を約240kmほどナラシ運転する。感想は、かつて所有していたEP71(スターレットRi)を彷彿とさせる車で、「今の軽はここまできたか」という感じ。インプレは以下のとおり。

感心したこと

  1. 軽とは思えないパワーで、平地はもちろん坂道でも普通車を抜ける
  2. 堅めの足回りとステアリングの切れの良さによりコーナリングは得意種目
  3. わざと細めに作られたシートのホールド性はワインディングで威力
  4. 幅が狭いのと後席の足下が狭いのは仕方ないが、まずまずの居住性
  5. 評判どおりの燃費の良さ
  6. ディスチャージライトはハイ・ローともBL5より明るい
  7. オーディオの音質もBL5より上
ナラシ運転中なので回転数は3000rpm以下に抑えたつもりだが瞬間的には4000rpmほど出たかも知れない。(オイ) 南牧から野辺山へかけ上がる国道141号線は片側2車線の坂道となっているが、最終の100Rほどのコーナーを80km/hのままインからあっさりと普通車3台をパスする。
八ヶ岳高原ラインは普通車だと狭く感じることがあるが、軽自動車にとってはハイウェイ。富士見町にある入笠山に久しぶりに登ってみるが狭小な林道(舗装)でも対向車をさほど気にせずペースを保ったままコーナリングできる。すれ違いにハラハラすることは全く無かった。
241.2km走行後、燃料を補給する。レギュラーガソリンが 13.75L しか入らない。燃費を計算するとなんと

17.54km/L !!!

前述したとおり決してノロノロ走っていた訳では無く、むしろ隙あらば抜いてやるペースで走ってこの数字! しかも6kmほどの山岳道路をアップダウンしての結果である。タンクの容量は30Lしかないがこの燃費なら名古屋往復くらいは無給油で出来そうだ。



?と感じたこと

  1. エンジンルームでカエルが鳴いている?
  2. パワーの上がり方、下がり方に若干の不自然さがある
  3. 堅めの足廻りはワインディングでは良いのだが、普段の使用にはちょっと堅すぎるかも
  4. シビアなステアリングは長距離ではちょっと疲れるかも
  5. 細いシートはゆったり感に欠ける
  6. 偏向グラスをかけるとエアコンのディスプレーがほとんど見えなくなってしまう
車を受け取るとき店長に言われていたことが「DIの特徴である燃料噴射装置はディーゼルエンジンに似た音がします」というものだったが、確かにアイドリング時やこれから加速しようとする時などにまるでカエルのように「ケロ、ケロ、ケロ?」という音がエンジンルームから聞こえてくる。走り始めてしまえば風切音、タイヤノイズ、周囲の騒音やオーディオの音等にかき消されてしまうのだが、音にうるさい人にはちょっと気になるところだ。
DI、ターボ、CVTなど凝ったメカニズムを満載した車のためか、加速、減速時になにかひっかかるものがある。燃料噴射装置の噴射タイミング、ターボによる過給のタイムラグそしてCVTのプーリーの間隔が変化したりする際のものか思われるが、NAエンジンには無いものばかり。これも慣れるしかないかと思うが、逆にNAエンジンの良さを認識してしまった。
家の近くにかまぼこ状の交差点があるのだが、セルボで減速して通過しても結構なショックを感じる。とくにリアがガツンとくる。山道を走っていても排水溝を横切るときは自然とブレーキを踏んでしまう。まあ、ワイディングを飛ばすには丁度良いのだろうが、普段の道路ではちょっと気になるところ。1月前に試走したGリミテッドの方が良かったような気がする。
ハンドルの切れが良いのは結構なことだが、直線道路ではちょっとハンドルを傾けただけで車の向きが変わる。遊びも少なめのような気がするのだが短距離ならともかく長距離ともなるとちょっと疲れそう。

473km走行後のインプレはまあ、こんなところであるが、まだ高速道路が残っている。しかし、ここまでのフィーリングは並の普通車と同様であるため、メーターに刻まれた ぬうをKm/hは出るような気がする。今月の連休に名古屋方面へ行く予定があるが、ひとつこいつで行って見よう。

2009.09/06 富士見町・入笠山林道を登る。後方に見えるピークが山頂。ここより徒歩30分。


高速道路インプレ

予告通り9月の連休に名古屋にある中部国際空港を往復する。(往復約600km)大型トラックを軽くパスしながら新和田峠を越え、岡谷ICから中央道に入るが、感想は良い意味でスリリング!な車だな〜ということである。
パワーは充分で上り坂でも普通車をパスできるほどあり、往復とも軽カーには一度も抜かれなかった。直線では瞬間ぬあをkm/hをマークし”トップオブザ軽”の面目躍如といったところ。
ただ、EP71の時もそうだったが、実際の速度より体感速度が速く感じる。車のサイズ、風切音、タイヤノイズ、若干シビアなハンドリングのせいかと思われるが、まあ結果的には眠気覚ましになり、これで良いのかもしれない(^^;;
燃費は良いペース?がきいて15km/Lといったところで残念ながら名古屋往復無給油はかなわなかった。

セルボ写真集

左サイド、燃料口はこちら。



フロント、ラジエター等冷却のためナンバプレートは左にオフセットされている。



右サイド、撮影者が写り込んでいる。



リア、エアスポイラーは標準装備。SRのみグレードを表すバッジが装着される。



これがDI(気筒内直接噴射式ターボエンジン)。インタークーラーがかわいい。



ディスチャージライト標準装備。光軸は自動調整式。



BSの165/55R14が標準で着いてきた。ブレーキキャリパーとホイルの間に指の入る隙間があるので13インチのスタッドレスもいけそうな気がする〜。

OMAKE

おりからのエコカー減税措置により自動車取得税が△19900円、自動車重量税が△6600円、そして環境対応車普及促進対策費補助金(50000円)まで貰えることになった。当初は中古車も考えたのだが、この減税・補助金の話を聞いて新車購入に踏み切った。これで日本の景気が少しでも良くなってくれれば良いのだが。



9月2日に一般社団法人次世代自動車振興センターに郵送で送っておいた申請がやっと確定した。この間3ヶ月と8日、待ちわびた〜。あれ、いつ振り込みになるのか書いてない!!!

Cervo SR (HG21S) 129,733km 9年11ヶ月ありがとう

2019年07月22日、9年10ヶ月と23日乗り続けたセルボ SR (HG21S) が引退。次期車はスズキ・ワゴンR・スティングレー(MH55S)。(スティングレーについては別ページで紹介) 何度か修理はしたが、まだまだ元気に走り続けるセルボを手放すのは惜しかったが、走行距離が地球を約3周する13万キロとなり、車は10年10万キロ乗り続けることを座右の銘とする私の考えに従い、次の車に交替することとした。
写真は当日車を交換に行った市内のスズキ・ディーラー。スティングレーには最初からオリンピックナンバーを装着してやった。

2019年07月22日のセルボの走行距離はこの通り。過去に所有した車の中では最長不倒距離を記録。原因は東京や成田往復など長距離走行が多かったことに尽きる。では思い出のシーンの数々をUPしてみよう。

セルボSR・思い出のシーン

2009年8月に納車された日に撮影。キズ一つ無かったなぁ。



2009年9月6日、入笠山をドライブ。同月、西安旅行のためセントレア往復(写真無し)。



2009年10月29日、野辺山開拓記念碑前にて記念撮影。



2011年8月6日、能登半島一周。



2012年4月15日、3人乗車で成田空港往復。スーツケース3台を何とか詰め込む。



2013年5月2日、千葉県匝瑳市で開催されたネコ展に行く。



2014年2月14日から15日にかけて、佐久地方は100年に一度という豪雪に見舞われ交通機関がマヒ状態に。セルボは1週間動けず、サンバーも3度立ち往生する。
なお、一週間前の2月8日に東京を往復するが、帰路大雪のため関越道。上信越道がクローズされ、大型トラックの轍でガタガタになった下道を8時間かけて帰宅したこともあった。



2015年6月21日、瀬戸大橋の途中の島にあるSAにて。なお、レガシィーは2014年12月に手放したので、2015年以降の遠出は、ほぼセルボとなる。



2015年10月23日、リニューアルした新居に引っ越し。外構工事はまだ未着手。



2016年3月6日、1年間凍結していた海外旅行再開。第1弾は台北。この時から成田往復はセルボの役目となる。



2016年5月28日、バルト3国とポーランド。スカイコート成田前泊。



2016年9月10日、ミャンマー。成田ビューホテル前泊。



2016年11月22日、スペイン・ポルトガル。スカイコート成田前泊。



2017年1月15日、台北再訪。東横イン成田前泊。



2017年2月3日、セルボ10万キロ達成。



2017年6月14日、アメリカ西部周遊。成田シャトルパーキングに駐車。



2017年10月21日、クロアチア、スロベニア周遊。羽田有料パーキング駐車。



2017年11月17日、秩父市太田部訪問。



2018年1月15日、インド。成田ビューホテル前泊。



2018年3月16日、オリンピックナンバー装着。



2018年5月10日、オランダ・ベルギー。スカイコート成田前泊。



2018年9月6日、足立美術館・広島原爆ドーム他。東横イン羽田前泊。羽田有料パーキング駐車。



2018年9月18日、永遠の都ローマ探訪。成田ビューホテル前泊。



2019年3月29日、ニューヨーク。成田シャトルパーキングに駐車。今のところ、これが最後の海外旅行。

OMAKE

2019年7月7日、こんなこともあったが、不動車にもならず、10年・13万kmも走ってくれて、ありがとう。スティングレーはこういうことの無いように努力します。(^^;;

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